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東北大学医学部六年生有志による勉強会のホームーページです。 今やっている勉強および目標を書いて、情報を共有していきましょう。 遠藤英樹 @wikiへようこそ ウィキはみんなで気軽にホームページ編集できるツールです。 このページは自由に編集することができます。 メールで送られてきたパスワードを用いてログインすることで、各種変更(サイト名、トップページ、メンバー管理、サイドページ、デザイン、ページ管理、等)することができます まずはこちらをご覧ください。 @wikiの基本操作 用途別のオススメ機能紹介 @wikiの設定/管理 おすすめ機能 気になるニュースをチェック 関連するブログ一覧を表示 その他にもいろいろな機能満載!! @wikiプラグイン @wiki便利ツール @wiki構文 バグ・不具合を見つけたら? お手数ですが、こちらからご連絡宜しくお願いいたします。 ⇒http //atwiki.jp/guide/contact.html 分からないことは? @wiki ご利用ガイド よくある質問 @wikiへお問い合わせ 等をご活用ください
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■パスゲッターの口コミ・評判・よくある質問 パスゲッターの各種Editionについて パスワード解析速度とPCスペックの関係 パスゲッターの辞書解析で使う辞書ファイルの作り方
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マンイーター治療薬量産についての声明 越前藩国藩王 セントラル越前、ここに記す。 共和国はakiharu藩国にレディと呼ばれる女性がいた。 姿こそ人ではなくカマキリではあったが、善く人を助け、多くの者を救ってきた。 今、共和国にはマンイーターと呼ばれる病魔が蔓延っている。 罹患しているものは極めて多く、命を落としたものもやはり多い。 akiharu藩国のレディもまたその中の一人であったが、この機械にまで罹る恐ろしき病から全てのものが救われる事を願い、 彼女は死の直前に自らの体を託した。 この、彼女の勇気、そしてその気高き魂と意地に敬意を表し、帝國は最大限の支援を行うことを決定した。 我が、そして我らが越前藩国においてもそれは同じである。 その一環とし、我が我らが越前藩国は臨床試験によって効果の確認が得られた治療薬の量産について、我が国が保有する医薬品工場の 生産能力を提供し、もって彼女の魂に報いることとする。 また、今後新たな措置を執る必要が発生した場合も、最大限協力を惜しまず、これを執り行うことをここに表明する。 最後に、勇気ある女性・レディに敬意を表すると共に、この病による数多の死者のご冥福をお祈りする。
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身体の作用について実験をしてみたいと思います。 様々な基礎実験の結果、気の存在を確認することができ、東洋医学の意味もわかってくると思います。 これらの簡単な実験をとおして、物事を深く考えるようになってきました。私が書いた文章は全て、このような基礎的な実験によって作られたものです。 検証して確かめるという事を繰り返してきたので、治療も自信をもってご紹介することができると思っています。
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会期 学会名 開催地 会場 H21.10.17~H21.10.17 日本集中治療医学会第18回北海道地方会 北海道札幌市 H18.10.14~H18.10.14 第15回日本集中治療学会北海道地方会 北海道札幌市 大正製薬ビル
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メニュー エルセーヌ評判・クチコミ 中澤裕子 エルセーヌCM エルセーヌ ブログ タグクラウド
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サイキノン系と呼ばれる麻薬がよんた藩国を含む各国で蔓延しているとの報告が上がっております。 この麻薬は非常に悪性の強い物であることが確認されております。 よって本日までの使用については不可抗力とし、罪に問いませんが、本薬物を以降禁止薬物とし、流通、所持、使用等を禁止いたします。 現在、医薬品工場をもつ国で治療薬が生産されており、各国への輸送が着々と進められております。 当国でもこの治療薬を国内で配布いたします。 CMSの協力のもと、必要なところへ必要な量の配布を行いますが、万が一、配布対象から漏れていたり量が不足することなどありましたらお申し出ください。 もし体調が悪い、体の何かがいつもと違う、幻覚やおかしなものが見えるなどありましたら、CMSの毒物検査キットがアップデートされ、この薬物にも対応できるようになりますので速やかに病院での検査を受けていただきますよう、お願いいたします。 また、治療の後でも体調の変化などありましたら担当の医師へご相談ください。 よんた藩国藩王よんた(印)
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早稲田大学 早稲田キャンパス わせだだいがく わせだキャンパス #ref error :画像URLまたは、画像ファイル名を指定してください。 東京都新宿区にある早稲田大学のキャンパスのひとつ。 所在地 東京都新宿区西早稲田1-6-1 URL http //www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html 地図 大隈講堂 坪内博士記念演劇博物館 竣工:1928年(昭和3年)10月 設計:今井兼次(早稲田大学営繕課) 施工:上遠組 構造:鉄筋コンクリート造 階数:3階、地下1階 坪内逍遙(つぼうち・しょうよう 1859-1935)の古稀の祝いと、「シェークスピヤ全集」の完訳を記念して、各界有志の協賛により設立された、日本唯一の演劇専門博物館。 意匠は逍遙の発案によりイギリスのエリザベス朝時代(16世紀)の様式で、シェイクスピア時代の劇場「フォーチュン座」を模している。 建物の前面に掲げてあるラテン語“Totus Mundus Agit Histrionem”(全世界は劇場なり)は、シェイクスピア時代の劇場「グローブ座」に掲げてあった看板の句。 竣工:年(年) 設計: 施工: 構造:鉄筋コンクリート造 階数: 建築面積: 参考リンク 関連項目 この項目のタグ 学校建築 新宿区 昭和初期 東京都 歴史 歴史的建造物 近代建築 タグ「新宿区」「歴史」のついた項目 赤城神社(新宿区) / 穴八幡宮 / 伊勢丹新宿店本館 / 市谷亀岡八幡宮 / 市ヶ谷水管橋 / 大隈講堂 / 小笠原伯爵邸 / 学習院旧正門 / 甘泉園公園 / 北里記念医学図書館 / 旧大隈邸守衛詰所 / 旧第一信用金庫本店 / 熊野神社(新宿区) / 慶應義塾大学信濃町キャンパス / 新宿御苑 / 誓閑寺 / 聖徳記念絵画館 / 筑土八幡神社 / 東京女子医科大学病院一号館 / 西向天神社 / 抜弁天 / 宝禄稲荷神社 / 明治神宮外苑 / 隆慶橋 / 早稲田小学校 / 早稲田大学内藤多仲博士記念館 / 早稲田大学早稲田キャンパス / 早稲田奉仕園スコットホール タグ「学校建築」のついた項目 安積歴史博物館 / 内子町児童館 / 開明学校 / 数馬分校記念館 / 北里記念医学図書館 / 旧大沢学舎 / 旧学習院初等科正堂 / 旧第四高等中学校本館 / 旧山形師範学校 / 旧開智学校 / 旧東京音楽学校奏楽堂 / 旧東京市立愛宕高等小学校 / 旧松本高等学校 / 旧睦沢学校校舎 / 九里学園高等学校 / 慶應義塾大学信濃町キャンパス / 京華女子中学・高等学校校舎 / 旧坂本小学校 / 札幌市時計台 / 泰明小学校 / 高輪台小学校 / 東京大学医科学研究所 / 東京大学千葉演習林天津事務所 / 東京大学本郷キャンパス / 東北学院大学土樋キャンパス / 東北大学片平キャンパス / 常盤小学校 / 白雲館 / 八幡小学校 / 明治学院大学白金キャンパス / 横瀬小学校 / 早稲田小学校 / 早稲田大学早稲田キャンパス
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東北大学SF推理小説研究会SF・ライトノベル部会 読書会レジュメ 2006.11.10(金)作成者:探検隊 『脱走と追跡のサンバ』 筒井康隆 0.テキスト 『S-Fマガジン』にて1970年10月号から1971年10月号まで連載。 途中にあるページ数は角川文庫版第二十一版をもとにした。 1.作者について 1.1略歴 1934年9月24日大阪府大阪市生まれ。中学時代はIQ178の天才児。高校・大学時代より役者を志していた。1960年SF同人誌『NULL』を発刊。短編の「お助け」が江戸川乱歩に評価され、『宝石』誌に掲載されデビュー。『残像に口紅を』『虚人たち』『虚航船団』『文学部唯野教授』など著作は多数。翻訳もいくつか存在する。 1.2多芸 小説以外にもいろいろなことをやっている。 1.2.1エッセイスト 笑犬楼 1.2.2アンソロジスト、三島由紀夫賞の選考委員など。 1.2.3マンガ家 『筒井康隆漫画全集』 1.2.4役者 ホリプロに所属。もともとは作家よりもこちらの道を志していた。自作の映像化によく出演している。個人的には『文学賞殺人事件 大いなる助走』でのSF作家をバカにすんな発言(大意)が印象に残っている。 1.2.5その他:全日本冷し中華愛好会など。 1.3断筆宣言 1993年、角川書店の『国語Ⅰ』の教科書に「無人警察」という筒井の短編が収録されることになった。それに対して日本てんかん協会より「てんかんへの差別を助長する表現がある」として教科書からの削除または販売中止を求める声明文が出された。 それに対する筒井は、作家とは「本来反制度の立場に立って発言する」ものであるとの立場を崩さずに意見を述べつづけたが、結局「差別表現への糾弾」に抗議する意味で「筆を折る」ことになった。この宣言を聞いた実際のてんかん患者(およびいわゆる障害者)から多くの支持意見を受け取った。その後、1996年になり、各社と覚書を交わす形で断筆は解除され、現在に至る。 この事件に関する参考文献は文末で示す。「表現の自由」と「人権」のコンフリクトの一例として興味があれば読んでみて欲しい。 1.4後進への影響 『果しなき流れの果に』でも触れられていたが、初期の日本SFを支えた一人である。作家やマンガ家にファンも多い。 特に、今年映画化された『時をかける少女』の細田守、『パプリカ』の今敏は原作を昔から読んでいたそうである。『日本以外全部沈没』の河崎実については不明。 その他、『不条理日記』吾妻ひでお、『レベルE』『幽遊白書』富樫義博、『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦などで「引用」されているのを目撃した。 2.あらすじ [カスタネットによるプロローグ] 「情報による呪縛、時間による束縛、空間による圧迫」のない「あの世界」を望むおれは「この世界」からの脱走を開始する。 「テスト」←『悪魔の辞典』A・ビアス ↓ 『筒井版悪魔の辞典』 [第1章 情報] おれは出版物、テレビ、コンピューターをけちらし「情報による呪縛」から脱走しようとする。みどり色の尾行者が登場。 ?ロイスの無限、合わせ鏡:不明 コンピューター描写→『筒井康隆漫画全集』、「上下左右」(『S-Fマガジン』1977年7月号) [マリンバによるインテルメッツオ] みどり色の追跡者がなぜXX氏(=おれ)の追跡を始めることになったのかを報告書形式で語る。 ヴェルトハイマーの輪 TheWertheimer-KoffkaRing コード記号→『ジャズ小説』 [第2章 時間] おれは時間が「無茶苦茶だ」と感じる。大部分天文台では天文的時間の、捕縛大学の応用物理学教室では、セシウムによる原子時計の「いい加減さ」を知る。そして井戸時計店で身代金を要求したのが誰だったのかを知る。 「クロノス/カイロス時間」(=物理的/心理的時間) 「未来のおれ」→『夢の木坂分岐点』、「平行世界」(『筒井康隆自選ドタバタ傑作集1』など) [ティンパニによるインテルメッツオ] 尾行者の口から「この世界」にいた正子以外、全てのキャラクターがおれの平行宇宙における存在であったことが語られる。 恐怖感→『鍵』 [第3章 空間・内宇宙] おれは空間に脱出口を求めて世界を内的宇宙へと変化させる。そして、正子と尾行者を殺害する。 太母(正子)と老賢者(尾行者)はユングの提唱する元型。 精神分析→『家族八景』、『パプリカ』 [ボサ・ノバによるエピローグ] おれは二人を本当に殺害したのか確認しようとする。締めは無限に続く長科白。 {ドビンチョーレについて} 解説によるとニューウェーブのことなのだとか。 連載時のあおり「前衛SFニュー・ウェーブ的波乱万丈的パーマネント・ウエーブ大びびんちょ長編」 「ドビンチョーレ」を何か他の新しいものに置き換えても意味が通ってしまう。最近だと「ライトノベル」とか。 『自由からの逃走』E.フロム 批評のパロディ→『大いなる助走』、『文学部唯野教授』 3.論点 3.1「初期筒井康隆論」 『ドグラ・マグラ』的な意味での到達点ではないが、大きな結節点である。章ごとに関係しそうな作品を挙げてみた。追加として、更なるドタバタ(『農協月へ行く』)、更なる実験(『残像に口紅を』)、更なるメタフィクション(『虚航船団』)。詳しくは書かないが「末世法華経」「堕地獄仏法」。忘れちゃいけないメタミステリーも(『富豪刑事』、『ロートレック荘事件』)。 初期~断筆あたりまでの長編は一読の価値あり。マジックリアリズムに傾倒するようになってSF的な意味での面白さは減った。短編については、わりとネタが被っていたりもする。 3.2これもSF lowfantasyとどう違うか? 筒井的パロディによる現代社会論。 ニューウェーブ=外宇宙より内宇宙 3.3三つの無効化の順序が持つ意味 情報→時間(科学的な情報)→空間(次元としての時間の拡張) 3.4脱走すること。「いまここ」ではないどこかへ。 「おれにぴったりした空間とは、おれの内的世界にぴったりの空間である」p222 「情報にがんじがらめになっている社会をうさん臭く思っているのが、自分だけだとでも思っていたのかね。(中略)だがあいにくそんなことは、ここにいる連中がとっくの昔に卒業した感覚だ」p83 「うつし世は夢です。しかし夜の夢さえまことではないのです」p309 「本物とパロディの見わけをつけるのはこのおれだ」p310 状況を認識して再帰的にふるまうこと。そして振り出しに戻る中学二年生。 4.補足 4.1『S-Fマガジン』連載版にあった注 [カスタネットによるプロローグ]1970年10月号 p30 「多変型現象」のくだりは、J・B・S・ホールディン『人類の進化、その過去と未来』より、また「テスト」のくだりは、ジャン・シャルル『怠け坊主は天才なり』より、多大の示唆を得ました。 [第2章 時間]1971年4月号 p171 電子指輪のくだりは筒井康隆編『星新一言行録』によるものです。(筆者注:このような書籍は存在しない) 4.2 「覆面座談会 日本のSF」(『S-Fマガジン』1969年) 連載中の作家を編集長が雑誌内でディスるというなかなか斬新な企画。 5.参考文献、サイト 『SF JAPANvol.1』徳間書店 『S-Fマガジン』早川書房 筒井康隆-公式サイト 筒井康隆-Wikipedia 筒井康隆総合スレッド part7:翻訳について 英訳は SalmonellaMenonPlanetPorno(「ポルノ惑星のサルモネラ人間」) WhattheMaidSaw EightPsychicTales(「家族八景」・・・ってなぜ「家政婦は見た」になってるんだ) JustaNobody(fromtheRumorsaboutMe). Anarticlefrom TheReviewofContemporaryFiction[HTML](Digital) (「俺に関する噂」ただしHTML版) あと、TelepathicWanderers(「七瀬ふたたび」のコミック版)が上位に来てる。 仏訳は LeCenseurDesReves(たぶん「着想の技術」) LaTraverseedutemps(たぶん「タイムトラベラー(時をかける少女)」 CoursParticuliersDuProfesseurTadano(たぶん「文学部唯野教授」) カール・グスタフ・ユング-Wikipedia 元型-Wikipedia 5.1断筆宣言に関して 「無人警察」(『にぎやかな未来』角川文庫) 「精神病院ルポ」(『S-Fマガジン』1965年5月号、『筒井康隆全集1』) てんかんの取材で作者が大阪大学付属病院の精神・神経科を訪れたルポタージュ 『断筆宣言への軌跡』光文社 断筆解除をめぐる資料 日本てんかん協会と表現の自由 その他に 『筒井康隆の逆襲』 平岡正明 『筒井康隆「断筆」の深層 闘筆宣言』 横尾和博 『筒井康隆 断筆をめぐるケンカ論集』 平岡正明 『筒井康隆断筆祭全記録 山下洋輔』 『筒井康隆「断筆」めぐる大論争』 月刊『創』編集部 『何だかおかしい筒井康隆「無人警察」角川教科書てんかん差別問題』 佐藤めいこ 6.まとめ もっと筒井康隆を読みましょう! 部会メモ ※樹形図は作成せず 当時はやせていた。 怒りを創作への意欲に使う。 ●部員の論点 文体が『ドグラ・マグラ』に似ている。 古いから 昔は漢文とか、七五調の文章・美文調はよくあった。 出てくるのが全部打楽器 情報の氾濫、テレビなどのメディア 未来を描こうとしている訳でもないが、状況を極端にしていくことで、結局見方が現代っぽくなっている。 『トゥルーマンショー』 ファンタジーっぽい low fantasyとは違う。 筒井はだんだん純文学・マジックリアリズムに傾倒。 当時、精神分析が科学という認識。 ニューウェーブSFはこんな感じ。 自虐小説っぽい 筒井自身の人生のよう 自分ネタ 映像化しているのではないか 筒井作品の影響は、その後に非常に大きいのでパロディーかもしれない(さだかなことはわからない)。 ↑例えば、神林長平はニューウェーブを介して筒井に影響を受けているのでは? 哲学的手法が似ている。 脱走(レジュメ3.4) 無限後退→中ニ病 「脱走」と「脱出」の違い 「脱出」は、閉じ込められていて正しいところへ行くこと。 筒井作品を読め!(初期の) 2019.02.24 Yahoo!ジオシティーズより移行 http //www.geocities.jp/tohoku_sf/dokushokai/dassou.html なお、内容は執筆当時を反映し古い情報・元執筆者の偏見に基づいていることがあります by ちゃあしう
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東北大SF研 読書部会 「ビット・プレイヤー」 グレッグ・イーガン 著者紹介 グレッグ・イーガン (Greg Egan) 1961年オーストラリア西海岸パース出身。西オーストラリア大学で数学の理学士号を取得。この間に自主映画製作に手を染め、専門学校にも入るがすぐに退学。その後は病院付属の研究施設でプログラマーとして勤務していた。SFは子供のころから読んでいて、1950年代の黄金時代の作家から1960年代のニューウェーヴ作家までが守備範囲だったようだ。特に入れあげていたのがラリー・ニーヴンとカート・ヴォネガット。その後は主流文学に興味が移るが、グレッグベアの『ブラッド・ミュージック』でSFに再び惹かれる。覆面作家として知られ、その正体にはさまざまな説が唱えられている(美少女説、AI説、ただの白人のおっさん説など)。 現代ハードSFを代表する作家であり、主な著作として長編では『ディアスポラ』、『万物理論』、中短編では『祈りの海』、『幸せの理由』などがある。 あらすじ サグレダが目覚めると、そこは全てが“傾いた”世界であった。ガーサーと名乗る女性から〈大災厄〉という地球の重力が東向きに働くようになった〈変化〉があったことを告げられるが、既存の物理学と照らし合わせると様々な矛盾点が浮かび上がる。サグレダの粘り強い問答の結果、ガーサーはそこがデジタルなゲーム世界で、彼らはその端役〈ビット・プレイヤー〉であることを告白する。ガーサーの集落の端役たちはその出来の悪い世界と自らの境遇に諦念を示し、設定に従って生きることを選んでいたが、サグレダはゲームエンジンと設定の穴を突き、彼らの生活を改善することに乗り出す。 解説 アインシュタインの等価原理 無限小の領域では、加速度と重力加速度は区別できない(慣性質量と重力質量は等しい)という原理。または、慣性系で成立する物理法則は全て等価であるということ。「落下する(もちろん潮汐力の影響のない大きさの)エレベーターの中にいる人は、自分が無重力空間にいるのかただ落下しているだけなのか区別できない」という形で知られている。 2つの物体が落下しているとき、それらは同じ慣性系にあるので、互いに等速直線運動をしているように見える。つまり速度のベクトルが変化していないように見えるはずなのだ。これが作中のサグレダの指摘の論拠である。 保存則 時間並進対称性と空間並進対称性から外力のない系ではエネルギーと運動量が保存する。落下する物体が1周回って元の位置に戻ってくる(加速しながら)ならば、無限にエネルギーを取り出せることになる。そこで、地球-物体系の保存則を成り立たせるために物体が加速する分地球が減速すると考えると、エネルギーと運動量の保存から重い物ほど遅く落ちなければならなくなる。 所感 イーガンらしい新奇なアイディアの作品。イーガンの他の作品と比べると、数学的議論や詳細なナノテクノロジーのギミックなどもなく、要るとしても少しの物理的知識だけであり、初めて触れる人でも非常に読みやすくなっている。しかし彼の持ち味は決して失われていない。前半の状況証拠から仮設を組み立てて検討してを繰り返し、結果的に世界の真の姿を明らかにするのはハードSF的な面白さをシンプルに凝縮したもので、後半ではそれを倫理的、社会的問題と絡めて登場人物個人の苦悩を描いており、これはイーガンの得意とする展開だ。そんな訳で、これから人にイーガンを勧めるときはまず初めにこの短編を渡してみようと思う。 日本のサブカルに明るい人々にとっては、ゲーム的な設定の(出来の悪い)世界に転生するという展開はある種の作品群に対しての皮肉に思えるが、十中八九イーガンは知らないだろう(2014年にはそもそも異世界転生とかは流行ってなかったか)。しかし、登場人物達が現実世界のことについて語っていたり、矛盾のある世界設定だったりするのは、イーガンなりの(出来の悪い)ハイファンタジーに対するギャグなのかもしれない(人間以外の種族や魔法が古くから存在する世界ならば、現実の中近世のような文化だったり武器だったりがあるのは変じゃない?)。